夕べの夢(原点)


地図を片手に、都会の駅に降り立った私。

 

夢の中の私は…

どうやら、都会にある自衛隊の基地に用事があるらしい。

 

最寄駅から、歩いて20分の予定。

無人駅のその駅前に、待機タクシーはいない。

 

 

自衛隊基地を目指して…

 

20分…

30分…

40分…

 

歩いても歩いても、たどり着かない。

 

 

ビル…

ビル…

ビル…


どこもかしこも高層ビルが建ち並び、まるで迷路。

 

 

2時間がたった頃…

誰かに道を聞いてみることにした。

 

 

 

通りかかった上品なご婦人に事情を話すと…

 

「見つからないのは、目が悪いからよ。」

と言って、自分のメガネを貸してくれた。

 

「ご親切にありがとうございます。」

 

お礼を言ってメガネをかけると、遠くに戦車が見える。

 

「あそこだ!!!」

戦車を目印に一目散に歩き、そこにたどり着く。

 

「ん??? 何かが違う???」

 

よく見ると、そこは遊園地。

ナントナント、目印にしていたのは、戦車の形をした観覧車。

 

「ガーン!!!」

 

 

 

今度は、近くにいた若い男の人に事情を話すと…

 

「見つからないのは、磁石を持ってないからだよ。」

と言って、方位磁石を貸してくれた。

 

「ご親切にありがとうございます。」

 

 

磁石で方向を確認するものの…

 

都会のコンクリートジャングルの中では

「グルグルグルグル…」

方位磁石の針がコントロールを失う。

 

 

 

「仕方がない。

来た道を引き返して、もう一度駅から出直しだぁ~。」

 

手と足を大きく振り、駅に向かう私の背中を…

傾きかけた太陽が、オレンジ色に染めていた。

 

 

 

 

 

「進むべき道がわからない時は、原点に戻ってみる」

 

夢は、そう教えてくれた。

 

 

ありがとう。